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身近な製品にきもと(KIMOTO)の技術!ワークフロー改革で100年継続企業へ!

2021年10月22日(公開日:2021年10月22日)

埼玉県さいたま市に本社を置く株式会社きもとは、コンピューター出力用などのフィルム製造やデジタル写真測量などを行う特殊フィルムメーカーです。

100年継続する企業を目指し世界に数々の独創的な製品を送り出し、積極的に地域貢献活動を行っているきもとの事業内容や製品の特徴、企業の取り組みなどを紹介します。

きもとってどんな会社?

株式会社きもとの会社概要や強みを紹介します。

出典:株式会社きもとHPより

会社概要

1949年に航空写真測量用のフィルム現像サービスを起業した所から「きもと」の歴史が始まりました。その後、1952年に有限会社「きもと商会」を設立し国土整備に欠かせない精密地図の分野のメーカーとしてスタート。


画像処理技術(画像編集、管理・運用のテクノロジー)と表面加工技術(機能性フィルム分野)の2つのコア技術を軸に製品やサービスを送り出すだけではなく、企業内コミュニケーションや地域貢献にも積極的に取り組み社会に必要な製品・サービスを開発・提供し続けています。

事業内容

株式会社きもとでは「フィルム事業」「データキッチン事業」「コンサルティング事業」の3つを柱として、製品・サービスを提供しています。

フィルム事業

きもとが培ってきた表面加工技術。Iot時代を支える重要産業に厚さわずか数ミクロンの機能性フィルム製品を送り出しています。

データキッチン事業

きもと創業の原点である空間情報・画像編集のノウハウを時代のニーズに応え発展させていき、多種多様な分野で利用されるデジタルデータをユーザーの好み通りに提供しています。

コンサルティング事業

製造と情報技術の2つの分野で実績を持つきもとだからこそ、営業ネットワーク・製造業に於ける工場内コミュニケーションの活性化・ワークフロー改善など新しい働き方の提案をして企業力を高めるサポートをしています。

会社の特徴

創業から「ヒトを大切にする」という精神で歩んできたきもとでは、2009年よりワークフロー改革を積極的に進めています。


主なワークフロー改革には個人デスクをなくしフリーデスク・フリーアドレス化への取り組みや、営業車・社用車の廃止、在宅勤務やフレックスタイム制の導入など様々なものがあります。


これらは社員ひとりひとりに合った働き方を大切にし実現するためであり、働きやすい環境で仕事ができることで業務効率の向上や新しいアイデアを生み出すきっかけとなり、きもとが目指す『100年継続企業』へ確実に近づいていく取り組みとなっています。


また、コロナ禍を経験したことで更なる進化と新しい組織づくりを目指し、きもとはNEXTステージへと歩みを進めています。

強み

ワークフロー改革が進むきもとでは社員自身がワークスタイルを選択し自分に合ったやり方で日々の業務に取り組むことができており、新型コロナウイルス感染拡大の影響により在宅勤務の推進が求められ混乱する企業が多かった中、きもとではすでに在宅勤務やフレックスタイム制が活用されていたため大きな混乱はありませんでした。現在でも在宅勤務が可能な社員の約8割は在宅勤務を続けています。


きもとの先進的な取り組みが結果として予測不能な事態にも対応できたことは企業として大きな強みであることに違いありません。

企業情報

名称株式会社 きもと
所在地埼玉県さいたま市中央区鈴谷4丁目6番35号
TEL050-3154-9000
FAX048-853-9041
創業1949年(昭和24年)4月11日
設立1952年(昭和27年)7月2日
資本金32億74百万円
事業内容コンピュータ出力用、設計用、印刷用、サイン・グラフィックス用等各種フィルムならびに用紙の製造および販売/電子・電気機器用、プリント回路用、光学機器用、情報記録用、環境測定用等各種フィルムの製造および販売/航空写真および諸種図面の撮影ならびに複製に関する事業/測量、デジタル写真測量、地図編纂、地図印刷/コンピュータ情報処理サービスならびにソフトウェアの開発および販売/農産物の生産、加工および販売。酒類の販売/コンサルティング業務。出版業
従業員数455名(単体)[2021年3月末日現在]
営業拠点《営業所》筑波/《海外事務所》台北(台湾)・ソウル(韓国)/《グローバルオフィス》蘇州、深セン(中国)
国内工場三重県いなべ市・茨城県古河市

【三重工場】
多種多様な高機能フィルム製品を製造する工場であり、2009年にはスーパークリーンの製造ラインが完成。「KIMOTO杯」や「きもとファーム」など地域貢献にも積極的に取り組んでいる。新入社員は初めに三重工場へと配属されます。
【茨城工場】
コーティング加工・サンドブラスト加工・転写加工による
技術開発センター埼玉県さいたま市
海外関連会社KIMOTO TECH, INC.(米国)/KIMOTO AG(スイス)/瀋陽木本実業有限公司(中国)
公式URLhttp://www.kimoto.co.jp/
公式Facebookhttps://www.facebook.com/kimoto.jp/
公式Instagramhttps://www.instagram.com/kimoto_official/
公式YouTubehttps://www.youtube.com/channel/UCFxiLu_sWMm3nAwDhoXlHzg/featured

きもと製品の特徴

フィルム事業

IoTの仕組みを支えるKIMOTOのフィルム製品を用途別に紹介します。私たちの暮らしで触れる機会の多い製品については特筆します。

メンブレンスイッチ

◆KBフィルム(ハードコートフィルム)
ポリエステルフィルムの表面をハードコーティング加工したものであり、「メンブレンスイッチ」「キーパッド」「タッチパネル」の表面材料など幅広く使用されている。

タッチスクリーン

◆KBフィルム(ハードコートフィルム)


◆セーフティサーブ(飛散防止フィルム)
飛散防止性能を備えた粘着フィルム。「加飾印刷用フィルム」や「ハードコート付き飛散防止フィルム」など用途に合わせて使用できる。


◆K-shield™(ケイシールド)
タッチデバイス用表面保護フィルムのケイシールドは、傷や汚れ、細菌、ウイルスなどから保護できる抗菌フィルム。「タッチ操作のデバイス(スマートフォン、タブレットなど)」や「ATM」「セルフレジ、セルフオーダー」「セルフチケット購入(駅の券売機など)」「医療関連のディスプレイ」「デジタルサイネージ」など様々な場所で使用されている。

光制御フィルム

◆OptSaver™ (オプトセーバー)
照明用拡散フィルム。明るさの向上と光の均一性をキープできLED照明に使用されている。

◆OptSaver™(オプトセーバー™) PCL52
従来品はフラットデザインのみの使用だが、PCL52は自由なデザイン形状に対応可能。「自動車のインテリア、エクステリア」「電化製品の操作パネルや稼働時のライティング」「自動車のテールランプ」「生活家電の稼働時のライティング」などに使用されている。

◆LIGHT-UP™ (ライトアップ)
液晶ディスプレイバックライト用の光拡散フィルム。「車載用(ヘッドアップディスプレイ用)」や「カーナビゲーション(バックライト用)」「液晶ディスプレイ(バックライト用)」「スマートフォンなど(バックライト用)」として使用されています。

◆REF-WHITE™(レフホワイト)
液晶ディスプレイバックライト⽤の光反射フィルム。「液晶ディスプレイ(バックライト用)」「スマートフォンなどのモバイル用(バックライト用)」に使用される。


◆ケミカルマット™
光を均一にする効果を持つ機能性マットフィルム。主な用途は「7セグメントディスプレイ」「LEDディスプレイ」。

工程用部材

工業製品の製造工程における多様なニーズで活用されるフィルム製品。
◆プロセーブ
◆KIMOTO MT
◆キモテクト
◆リリージー
◆サンドブラスト

印刷用部材

◆グラステクト™ 50Li
窓に貼ることで99%の紫外線をカットできる内貼り飛散防止フィルム。ビルや学校・介護施設などで使用されている。
◆リリージー(離型フィルム)
◆Desigraph TH™(スクリーン印刷用フィルム)
◆ラージフォーマットプリンタ用RIP
◆インクジェット出力用フィルム
◆設計・製図⽤フィルム
◆オフセット印刷用フィルム
◆サンドブラスト

ガラス用フィルム

◆GlassLACE™ グラスレース(ガラス装飾用デザインフィルム)
◆グラステクト™(50Li、50PO、MT、AR、CV、UPi Plus)
グラステクトは用途や場所に合わせて様々な製品が用意されています。
◆Viewful™(ビューフル)
◆ポジカ™くっきり™フィルム
イエローライトをカットしフィルム越しに見える景色を自然で色鮮やかに見せるウインドウフィルム。

カメラ・レンズ部品

◆CARBONFEATHER™ (カーボンフェザー™)
羽根のように軽く・薄いことから名付けられた。光学機器関連の遮光フィルムとして利用されている。「スマートフォン/デジタルカメラ(レンズユニット遮光部材)」「ノートPC/タブレット(レンズユニット遮光部材)」「デジタルカメラ/ビデオカメラ(ズームレンズ絞り羽根)」「監視カメラ(レンズユニット遮光部材)」「ドローン(レンズ遮光部材)」など様々な製品に使用されている。

車載用フィルム

◆KIMOTO車載用フィルム(光拡散フィルム、反射フィルム)
主に「CID(センターインフォメーションディスプレイ)用バックライト」「クラスターパネル用バックライト」に使用されている。

きもとが求める人材は?採用情報

きもとの採用情報の概要や求める人材像について紹介します。

【新卒採用】※2021年度実績

募集職種技術研究職、営業職、事務職で若干名
募集学科不問
応募書類履歴書、卒業見込証明書、成績証明書、健康診断書
選考方法レポート、適性検査、面接、等
初任給《大学院卒》210,000円《大学卒》202,000円《短大・高専・専門卒》174,000円《高校卒》162,000円
諸手当通勤、技術、営業、時間外等 各種手当
昇給年1回(4月)
賞与年2回(6月、12月)
勤務先当初 三重工場 配属
就業時間8:30~17:30(工場) 実働8時間(休憩60分)フレックスタイム制実施
休日休暇土・日・祝祭日(週休2日制)/有給休暇(初年度10日、最大20日)/年末年始休暇、慶弔休暇、イベント休暇、育児休業、介護休業など

※参照:https://www.kimoto.co.jp/kimoto_recruiting

【中途採用】
※現在、中途採用の募集は行っていません。

就職難易度

株式会社きもとが求める人材は以下の通りです。

  • 意欲のある人
  • 責任感が強い人
  • バランス感覚のある人

会社で必要なスキルは会社に入ってからで十分ときもとは考えているため、「何でもやってみよう」「どんなことでも覚えたい」と意欲があり責任感の強い人が求められています。


お客様に満足してもらうための行動や自分自身の仕事に対する姿勢が問われます。努力や挑戦する気持ちを常に持っていることが大切。


また、ワークフロー改革が進められているきもとでは、社員ひとりひとりが働きやすくのびのびと個の力を発揮できる環境が整えられています。

自由度が高い反面、「自分ができることは何か?」と自らが考えていく力も必要です。

口コミ・評判

  • フレックスタイム、フリーシートなど多様な働き方が魅力
  • コミュニケーションが活発で仕事をしやすい環境
  • 自らが発信し提案できる環境が整えられているので取り組み方次第ではチャンスが多い

企業の取り組み

きもとでは社会的貢献活動や「モノ」「コト」「ココロ」を基本としたSDGsへの取り組みを積極的に行い100年継続企業を目指しています。

CSR(企業の社会的責任)

スポーツ新興と国際交流【KIMOTO杯】

生産拠点のある三重県いなべ市で少年野球大会を毎年開催。2014年にはいなべ市選抜チームがアメリカに渡り日米親善試合を行ったこともあり「KIMOTO杯」は地域社会に親しまれています。

地域・社会貢献事業【きもとファーム】

過疎化、休耕地、空き家の増加が深刻であった三重県の現状を知り、三重工場があるいなべ市の役に立てることはないかと考え2011年に「きもとファームプロジェクト」を発足。


・ファーム部門‥高齢化や人口減少により休耕地となった農地を預かりお米(実りの百年米)・野菜・ダリアの栽培を始める


◎KIMOTOダリア園Instagram:https://www.instagram.com/kimotodahliagarden/
・ハウス部門‥空き家を預かり従業員の宿泊施設として活用

ツアー・オブ・ジャパンへの協賛

日本最大規模の自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」に2015年 第1回より協賛企業として地域の方々と大会を盛り上げています。日本各地8ステージある中の1つは”いなべステージ”であり、きもと三重工場 第二工場前を通過します。

SDGs

環境

・N.Bar(ネヌドットバー)‥製造工程を見直すことで塗工液の使用量が減少(※液量 約44%ダウン)。CO2が削減され環境面を改善。


・コンパクトコーターアポロ‥2017年から運用されている多品種小ロットの製造も可能なコンパクトコーター。2018年には改良され高品質な製品が製造可能に。ムダを減らした製造により主材料 約84%ダウン、液量 約82%ダウンでき環境改善に繋がっている。


・FSC認証取得‥森林の持続可能性に配慮した製品の生産・販売段階の認証を2021年2月15日に取得。FSC®のCoC認証製品は4製品あり、インクジェットロール紙などがある。

ワークフロー改革

・社有車廃止‥2011年に120台の営業車(社有車を含む)を廃止しレンタカーやカーシェアリングの利用に切り替える。車両維持費・ガソリン代などのコストが約2/3削減された。


・フリーシート‥個人デスクをなくしフリーシート・フリーアドレスの働く場所を固定しない勤務を可能とした。


・在宅勤務‥理由、期間、回数、場所などに制限なく在宅勤務が可能。


・スーパーフレックス‥コアタイム(出勤義務のある時間帯)を設けず1ヶ月の総労働時間を満たす働き方を導入。仕事と自分のスケジュールに合わせて働くことが可能。


・デスクトップ仮想化‥どこにいても、どんなデバイスでもインターネット環境が整った場所であれば業務が可能となる仕組み。


・オフィスの多機能化‥きもとのオフィスを社内外のイベント会場として活用するオリジナルオフィス。

地域貢献

⇒CSR(企業の社会的責任)参照

週休3日に向けて

・出勤簿‥きもとではタイムカードではなく自分で管理した出勤簿を月末に提出する仕組みであるため、この処理には148時間ほど掛かっていたところRPA(ロボットによる自動化ツール)を一部利用し8時間にまで処理時間を改善。


・月次決算‥月次決算のとりまとめを一部自動化し処理時間を短縮。


・口座引き落とし請求書‥口座引き落とし請求書の取り込み作業にRPAを活用し処理時間を削減。

このように、2022年4月からの週休3日の実現に向け業務効率化を図るためRPAやAIを活用しワークフロー改革を進めています。

【まとめ】株式会社きもと(KIMOTO)はヒトを大切にできる企業!

株式会社きもとのフィルム製品は私たちが普段使用しているスマートフォンをはじめとした製品に広く活用されており、身近に感じられた人も多かったのではないでしょうか?


このような優れた技術を持つ企業が埼玉県にあることを誇りに思いますね。
そして、注目すべき点はきもとの”ワークフロー改革”です。


「ヒトを大切にする」精神のもと、社員が働きやすい環境でのびのびと仕事をできていることが、結果として世の中に役立つ製品を次々と生み出していける秘訣なのでは?とも思えます。


これからもきもとの製品やサービス、SDGsの取り組みなどから目が離せませんね。

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